nozaki
うちの梅の木
昔田舎の家には実の成る木が植えてあった
柿や梅、びわ等々、夏みかんなんてのもあった

幼い頃の記憶では柿の木があって竹の先を割ったもので実の手前の枝を挟み
くるくると回して細い枝ごとねじ切って採っていた

びわは無かったがなぜかトイレの近くにあるというのがイメージとしてあって
どこの家なのかトイレの近くがあっているのかさえ記憶力のない身としては
真実か何かの勘違いかさえあやしい

そういえば今の時代みかん類もいろいろな品種があり
すっぱい夏みかんなどは家にそのままあればという感じで
農家の作るそれは甘みの多い品種ばかりに変わった

夏みかんを剥いてお砂糖をまぶした物がスポーツの疲れとりに良いと
部活の試合の時はありつけたものだが
今のネーブルなど甘いみかんにも砂糖をかけるのだろうか

男の子とはめんどくさがり屋でいちいち房から出して食べる夏みかんなどは
自分から手を出そうとはしないものだった
今思うと房を剥く時の、房を噛み切る時のあの苦味が歯にジンと来るのが
子供心に嫌いだったのか
もう食べるだけになってお砂糖でもかかってさえいれば食べたのだから
やはりただの横着者だったのか

家の柿は良かった
甘みの増すちょっと柔らかくなった物は嫌いなので「カキ」っと音のする硬い物が良いから
「美味しくなる前」にも採ることができたし
しかし柿はその皮が胃の消化に悪いのか必ず皮を剥いてと言われた
面倒くさいがそういうことが手先を器用にしたり刃物を使えるようにしたのだろう

「柿が赤くなると医者が青くなる」というほど体に良いという事も後に教えてもらった

今の家は実の成るものは梅の木があるだけで
これこそそのままで食べるわけにいかないから、その方法やコツをしっかり覚えないと
そう思ってはいるのだがやはり食べる方にまわっているのは
幼い頃よりの習慣?なのか

それにしても、家の敷地内に実の成るのもを植えるのが良いのかどうかも知らないけれど
今の住宅事情や就業事情では木を植えることも大変で
手間隙かける「作り物」さえも少なくなって
梅干はスーパーで買う物、砂糖梅酢はそれに近い清涼飲料水をコンビニで買う物
なのだろうか

この時期になってスーパーの一角に広口ビンや袋入れの梅の実や氷砂糖などが並んでも
それが何になるかを知る子ども達はきっと少ない

『国産じゃないと』と言う前に自家製でないとが根付く生活スピードになりますようにと思いつつ

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