nozaki
この下の流れる風に身を置いて
もうずいぶん昔のことになりますが
東京の表参道(明治神宮の表参道なのでしょうが)の街路樹に
「『けやき』を使ったことは素晴らしい」ということを何かで見て(聞いて?)
ふぅ〜ん と思ったことがある

それは冬になると葉を落とすが、その葉の無くなった枝や幹そのものが
樹としてのシルエットとして美しく・・・・と言うような内容だったと記憶している

ある時その表参道を訪れたが
たしかに夏のうっそうとした葉とそれが作る日陰の歩道は
行きかう人に夏の暑い日ざしを遮り
そぞろ歩きやショッピング歩きに絶好の場所を提供していると思えた

そして冬のその道も冬の寒さの中、確かに樹として耐えるシルエットをかもし出していた

小学生の頃
学校にはポプラの樹が校庭と校舎の間の通路を区切るように植えられていた
秋も深まると決まってそのポプラたちは幹を残しほとんどの枝が打ち払われた

子供心にも幹だけの坊主頭の樹々たちは痛々気でなにか異様な形だったと思った
もちろん樹のため、冬の寒さに余分な力を使わぬようになどとは
小学生には知るよしも無く

ですから誰かが言ったようにこのけやきを植えた人のセンスには多いに感心をしたものだ

それから30年、結構いろいろな所でこの『けやき』の街路樹を目にする
これを決定した人達も、このけやきを良く評したものに右に倣えなのか、とも思う
たしかに良いものではあるが

あれから30年、他のものを勧める新たなものが浮かばないのかとも思ってしまう

ちょっと北の飯田市に行くと街路樹に『りんご』の樹が使われていて
時期になると真っ赤なりんごがゆらりゆらりと
他の地から出かけた私など「おっ〜!!」っと目がキラキラしてしまうものだが

背丈が高いこと、紅葉も楽しめること、そしてなにより寿命が長いことが
けやきの街路樹が多くなったことではないかと察する

ただ秋の紅葉の後始末も結構大変だとも思うのだが、それを差し引いても
あの高い天井のような枝先の葉っぱで作られた日陰には
なんとも心地よい風が流れてくるではないか

車も人通りも少なければごろりと昼寝でもしたくなるのは私だけか

日本も温暖化の影響で亜熱帯化してきている
そのうちバナナの街路樹、パパイヤの街路樹などがお目見えするのだろうか
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鍛治町通りにもある
けやきの街路樹