nozaki
あの雲はどこの
「同じ曇り空でもずいぶん感じが違うものだ」
今朝の空を見上げ、思わずこんな言葉が頭に浮かぶ

見上げた空は雲が多いものであったがその中に『雪を抱えた雲』の様なものが見られた
この辺りでは雪が降ることも少なくなったが
それは水分を多く含んだもので少し黒く重たそうな雲だった

北国へ行くと冬と言えばこの雲が多く
どんよりとした寒空が辺りを重苦しく雪国の辛い生活を連想させる

なぜ北国の冬はこのようなイメージになってしまうのか

たとえば初夏や夏の盛りには北海道辺りのいろいろな花畑の咲き誇るその花の姿がイメージで
冬空のそれとは無縁な感じで、北国のイメージというより雪国のイメージがこれなのだ

『津軽海峡冬景色』なども正にこの寒く辛いイメージで何か心に一つ決心して望むようだ
言葉少なくかたくななイメージもある、それが冬の空と共鳴するのか

前にも述べたことがあるがスキーに行った時の雪国の家の中ではその暖房以上に暖かさを感じるのは
そこに居る人の温かさだと思えるのだけれど

普段から感じているイメージでは、寒く暗く辛い・・・

古い話で、NHKのテレビドラマに『夢千代日記』と言うのがあった
私にはそのイメージが強いのかも知れない

吉永さゆり主演で中国地方の山陰、温泉郷を舞台にした芸子とその周りの人々の人間模様

登場人物の一人の芸子が言う「いつか山陽に行くんだ」が印象に残る
それは山陰のどんよりとして暗く寒く何にも良い事が無い辛い生活、そこからの抜け出し

冬の日本海を見たことがあったがこの時にも『このイメージ』は私について回っていた
たしかに荒々しい海にまでどんよりとした雲は続いていて、寒く辛そう

だからこれからの時期、東北で北陸で信越で、雪国で見る空は『重そうなどんよりした空』なのだ
今日見上げた曇り空はやはりこの辺りの曇り空

もう少し冷えてもあの黒い雲から落とされて来るものは、きっと冷たい雨なのだろう

イメージはイメージなのだけれど
さて50年後もあの黒く重い雲から雪はこの国に舞い降りていてくれるのだろうか

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